Archivo #003
グアノは1840年頃からヨーロッパで重宝されるようになり、一時期はペルー、ボリビア、チリの経済を支え、その領有権を争って戦争にまで発展したほどの天然資源だった。このレコードはそのグアノが日本に本格的に輸入されるようになった頃、日本の農村の人たちに買ってもらおうと業者が制作したものと推測出来る。時代はおそらく昭和1ケタ代、浅草勝江が歌っており、伴奏は三弦(三味線と同じものだろう)で「ピアノ入」と記されているのが面白い。洋楽器と和楽器の合同演奏は「和洋合奏」と呼ばれ、当時レコードなどにも時々見られるスタイルだった(この録音ではピアノはほとんど目立たないが)。曲はオリジナルではなく、長唄「越後獅子」の替え歌。農村向けにはなじみの曲が必要だったのだろう。歌詞カードが失われており、古い録音で聞き取りにくいが、とりあえずわかった範囲で歌詞を挙げてみよう。 |
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