2001年6月
こんにちは。汗だくの毎日ですね。いつのまにか梅雨がきて・・・あっというまに夏真っ盛り。このコーナーも6月号となってますが、気付いたら7月になっちゃてました。発行遅れてごめんなさい!! さてさて、W杯も開催まで1年をきりました。国内第1次販売分チケットの当選通知が先月26日に全国一斉送付されたそうです。応募した人、どうでしたか? 外れてしまった人は残念ですが、梅雨の時期にスポーツ観戦は大変だと思って自分で自分を慰めましょう。6月上旬にW杯のプレ大会であるコンフェデレーション杯が韓国・日本で共同開催されたんですが、日本代表の対オースラリア戦は豪雨でした。私はテレビで観たんですが、選手はもちろんのこと、スタジアムで観戦してたお客さんたち・・ずぶ濡れでしたねえ。帰りの電車とかどうしたんでしょうか? メキシコ大丈夫? W杯出場は「織り込み済み」だったはずのメキシコが・・・マジでやばいです。 そしてこの号がアップされる7月2日(現地7月1日)には、現在北中米予選でトップを独走中の米国と対戦です。これに負けたら、完全に崩れてしまいそう。まさにメキシコ代表"トリタニック"な状況です・・・(←メキシコ代表のニックネームはトリ=TRI、トリコロールのトリです。あちらのメディアのオヤジギャグです。) でも、メキシコは、底力をもっている国。なにかと批判されていたメサ監督は引責辞任しました。(2000年9月監督就任から彼が指揮をとったAマッチ19試合の成績は、5勝11敗3分。コンフェデレーション杯を含む最後の6試合は連敗・・・)アギレ新監督のもと、復活をお祈りしてましょう・・・・(最新情報! メキシコが米国を1-0で下しました!おめでとう!) ちなみにメキシコ国内での代表人気も低迷しているようで、国民は、南米クラブ王者を決めるリベルタドーレス杯でメキシコ勢として初の決勝進出を果たした「クルス・アスル」に熱狂。(アルゼンチンの強豪ボカ・ジュニアーズとの決勝戦では惜しくも負けてしまいましたが・・試合はこんなかんじ) 消えたアステカスタジアム無敗伝説 それにしても6月16日の対コスタリカ戦は、メキシコ代表がW杯予選史上初めてホームのアステカ・スタジアムで敗北した屈辱の試合となってしまいました。この12万5,000人収容のアステカスタジアムの所有者、メキシコの巨大メディアグループ「テレビサ」とメキシコサッカーとの関係は、なかなか興味深いものがありますので、来週(7月9日号)の特集コーナーで詳しく取り上げたいと思います。 メキシコは、過去16回のW杯のうち11回出場(うち2回は自国開催で自動的に出場)。サッカー後進国の米国や中米・カリブの小国に囲まれた地の利に助けられ、「北中米の雌雄」の名を欲しいままにしてきました。しかし、W杯本大会での最高成績は86年地元開催のベスト8止まり。予選を比較的楽に通過できていることが、メキシコ・サッカーの成長を妨げてきたとの指摘もあります。また、メキリコの国内リーグは世界的にみても商業的に成功していて、そのせいで選手が海外に出ていかず国際的な経験をつめないという弊害も生みだしてます。米国という強力なライバルも台頭してきました!メキシコサッカーはこれからが正念場です。 コパ・アメリカ来年へ延期、コロンビア開催権を死守! (W杯とは関係ありませんが、最近の注目ニュースなのでまとめてみました) 7月11日〜29日にコロンビアで開催が予定されていた南米選手権(コパ・アメリカ)が、来年に延期となりました。南米サッカー連盟(CSF)は30日、ブエノスアイレスで開かれた臨時役員会議で、誘拐や爆弾テロなど治安への懸念から開催見直しを行っていたコロンビアでの大会を延期開催すると最終決。日程については、来年は日韓が共催するワールドカップ(W杯)が5月末から開催されるため、年初の1月ごろの開催が有力視されてます。 <経緯> コロンビアでは今年に入ってから極左ゲリラと右翼民兵との対立により、選手権開催都市のボゴタ、カリ、メデジンで爆弾テロが頻発。参加国からは大会開催を懸念する声が高まっていました。そこへきて、先月25日、左翼ゲリラのコロンビア革命軍(FARC)がコロンビア・サッカー連盟副会長 で、大会運営の責任者のエルナン・メヒア氏を誘拐。加えて、アルゼンチンのボゴタ大使館にテログループから脅迫電話。警備上の懸念から、コロンビアを除く9カ国が開催国変更を訴えたのです。 これを受けた南米サッカー連盟(CSF)は28日、コロンビアの開催権を剥奪し、代替開催国を選出すると発表。ブラジルが、南米サッカー連盟内でアルゼンチンなどと多数派工作に動き、代替開催国の有力候補として名乗りをあげました。 一方、開催断念の危機に追い込まれたコロンビアは、パラグアイ、チリ、エクアドル、ボリビア、ベネズエラの支持を取り付けに奔走。必死の巻き返しを図ったのです。 1986年W杯の開催を返上しているコロンビアでは同国初となるコパ・アメリカ開催に国の威信をかけました。パストラーナ大統領は「メヒア氏は集団誘拐された約20人のうちの1人。犯行(誘拐)は大会と直接関係ない。警備 は万全だ」と予定通りの開催を主張し、左翼ゲリラや右派民兵に対し、大会期間中の休戦 を要請。 そのかいあってか、メヒア副会長は誘拐から僅か3日後に無事解放されました。(コロンビアでは誘拐事件の決着に1年以上かかるのが普通)おかげで、コロンビアは、30日の南米サッカー連盟(CSF)臨時役員会議で、「事件は解決し、開催に問題はない。もし他国で開催するならコロンビアは参加しない」と強気で臨むことができたのです。 <経済効果?> 地元紙によると、コロンビアは大会に向けインフラなどに800万ドル(約10億円)を投資、大会開催で2千万ドルの収入を見込んでいます。広告など18億ドルの利権も絡み、開催が中止となれば経済的ダメージも大きかったということです。 (南米らしく土壇場な展開でしたが、とりあえず開催権を死守したコロンビア、おめでとう。) 最新予選状況〜ブラジル4連敗! 各国、全18試合中13試合が終わって・・・ 6月2日:首位を独走するアルゼンチン。コロンビアとホームで戦い3-0と圧勝。8回連続13度目のW杯出場にリーチをかけた。2、3位のパラグアイ、エクアドルもそれぞれペルー、チリに勝って、順当に勝ち点を伸ばした。先月ゴメス監督が銃撃されたエクアドルは2対1でペルーを下し、悲願の本大会初出場にまた1歩近づいた。 7月1日:ブラジル4連敗目!ウルグアイがホームでブラジルを1-0で破る。4位に低迷するブラジルはスコラリ新監督で必勝を期したが、勝ち点でウルグアイに並ばれ順位を伸ばすことができなかった。 各国、全10試合中6試合が終わって・・・ 6月30日:ジャマイカが敵地でトリニダードトバゴと対戦。先制されたものの、2-1で逆転勝利を収めた。 7月1日:メキシコはホームで米国に1−0で勝利(米国は初黒星)。6チーム中5位のままだが、勝ち点7として上位3チームによるW杯出場権獲得に望みをつないだ。コスタリカは敵地でホンジュラスを3−2(前半2−2)で破る。
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