■最新音楽ニュース■

2001.05.28号

テレビサの一大イベント“アカプルコ・フェスティバル2001”、今年も大盛況!

メキシコの老舗リゾート地・アカプルコを舞台に、5/19(土)〜5/26(土)の7日間に渡って繰り広げられた“Acapulco Festival 2001”。実現にあたっては、主催者テレビサの経営悪化に伴う経費削減の余波が懸念されていたが、4月初頭の記者会見で、局側が「フェスティバル開催には何ら影響もない」と全面否定していたとおり、大成功のうちに幕を閉じた。

記念すべき第10回目となった今回は、120名ものアーティストが参加。オーストラリアの2人組“Men at work”や米国の“B-52”、トム・ジョーンズ率いる“Earth,Wind and Fire”など海外の大物をはじめ、“ランチェロ界のドン”ビセンテ・フェルナンデス、セクシーさに磨きのかかるパウリナ・ルビオ、人気加速中のアイドル・グループ“OV7”など、スペイン語圏で幅広く活躍中の国内人気アーティストが顔を揃えた。数年前に惜しまれつつ解散した人気アイドル・グループ“マグネトス”も再結成(7月までの期間限定)コンサートを行い、大いに話題を提供した。

カリブ海の高級リゾート地・カンクンで、恒例の国際ジャズ・フェスティバルが開幕

5月22日、メキシコ最大の高級リゾート地・カンクンにて、毎年恒例の国際ジャズ・フェスティバル“el Festival Internacional de Jazz Cancun 2001”が幕を開けた。今年は国内外から18のグループが参加。初日のステージは、キューバのChucho Valdez、メキシコの“B5”、“Majazz”、そしてカンクン在住のスペイン人ギタリスト、Juan D'Anyelicaの演奏で飾られた。

最大の見所は26日の夜に行われるラス・バジェナス・ビーチでのコンサート。ベスト・ジャズボーカル部門で、昨年のグラミー賞に輝いたカナダ出身のピアニスト&シンガー、Diana Krallや米国ミシガン州出身のジャズ・バイオリニスト、Regina Carterが登場する。6月2日まで開催される当イベントの運営費は、およそ30万ドル。安定した観光収入で財源豊かなキンタナ・ロー州が全額を負担、コンサートの入場料も無料となっている。

メキシコのPopアイドル7人組“OV7”、Sony Musicの全面的な後押しで海外進出へ

メキシコ出身の人気ポップ・グループ“OV7”が、所属レコード会社Sony Music Entertainmentの海外戦略の目玉に選ばれ、アジア市場も視野に入れた一大プロモーションを展開することになった。国内では、若者を中心に圧倒的な人気を誇る彼ら。ファンの要望に応えて、来月半ばには、“ミュージシャンの殿堂”アウディトリオ(メキシコシティ)にて、昨年のツアーの再演として2daysコンサートが行われる。その後は、ライブ・アルバム『OV7 En Directo Rush』を引っさげて、アメリカ大陸を横断。ボーナス・トラック曲として、ロサンゼルスで新たに録音された『Rush』(6月発売)の演奏は、マイケル・ジャクソンの最新アルバムに参加したメンバーによるもの。

夏の後半は、新生OV7(メンバーが一部変更となり、名称もOnda Vaselinaから改名)の、通算3枚目となるアルバムのレコーディングが控えている。前作(『CD00』)を手掛けたLoris Ceroniのほか、シェールやティナ・ターナー、ライオネル・リッチーをプロデュースしたBrian Rawlingら複数のプロデューサーが参加。特に注目なのは、名実ともにオーストラリアNo1であり、甘いマスクと良質のポップで日本にもファンの多い、男性デュオ“Savage Garden”のダニエル・ジョーンズ(キーボード&ギター)が楽曲を提供すること。OV7のメンバーは英語の歌詞に初挑戦となる。尚、本アルバムの世界発売(10月予定)に向けた試金石として、ファースト・アルバム『CD00』が、イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、オランダ、スイス、スペイン、ポルトガル…といったヨーロッパ主要12カ国あまりで、来月から店頭に並ぶ。マネージャーによると、8月か9月を目処にヨーロッパ訪問も検討中のようだ。


2001.05.21号

アレハンドロ・サンス、アイルランドの人気バンド、ザ・コアーズと共演!

ファースト・アルバム『ザ・コアーズ』(1995)が、世界で700万枚のセールスを記録したアイルランド出身の兄妹4人組バンド、ザ・コアーズが、最新アルバム「イン・ブルー」のスペイン語版プロジェクトを進めていた。去る3月6日と7日にはメキシコシティにて、アルバム収録曲「One Night」(スペイン語タイトル「Una Noche」)のビデオ・クリップを撮影。メンバー・アンドレアの相手役として、スペインの超人気歌手、アレハンドロ・サンスが出演している。アレハンドロのプロデューサーが、この曲(スペイン語版)のプロデュースを担当したことから実現した夢の共演は、近日オン・エアーされる。

メキシコの過激ラップ・グループ、モロトフがちびっこ映画に楽曲提供!

毎回、過激な歌詞で物議をかもしているメキシコの人気ラップ・バンド、Molotov(モロトフ)が、子供向け映画『Atletico San Pancho』(グスタボ・ロラ監督/メキシコ)のサウンド・トラックに起用された。少年サッカーチームを描いたこの映画で、彼らはオリジナル3曲を披露することになる。メンバーのコメントによると、「従来の下品な言いまわしや、刺激の強い内容は自粛した」とのこと。とはいえ、お得意のブラック・ジョークは健在だそうで、先生や親達に媚びる気は毛頭ないらしい。彼らの3枚目のアルバムは、来年春頃に発売の予定。


2001.05.14号

リッキーに続け!プエルト・リコの人気歌手・チャヤン、ディズニー映画の主題歌を担当

ハリウッド映画「Dance with me」(1998年アメリカ/共演:バネッサ・ウイリアムズ)で、得意のダンスを披露したプエルト・リコ出身の人気歌手・チャヤン(Chayanne)が、ディズニーの最新アニメーション映画「アトランティス〜失われた帝国〜」(スペイン語吹替え版)の主題歌を担当することが明らかになった。チャヤンは現在アルゼンチンのドラマに出演中で、本レコーディングは首都ブエノス・アイレスで行われた。ちなみにこれまで、リッキー・マーティン(「ヘラクレス」)、ルセロ(「ムラン」)、ルイス・ミゲル(「ノートルダムのせむし男」)らが主題歌を担当している。※日本公開は12月。

メキシコの超個性派バンド「カフェ・タクバ」、マドンナからのオファー拒否!?

メキシコの人気バンドで、米ニューズウィーク誌の表紙を飾ったこともあるカフェ・タクバ(Cafe Tacuba)が、レコード会社「マーベリック」からのレコーディングの誘いを断っていた。マーベリック社のオーナーは、米国の超大物歌手マドンナ。またとないチャンスかに思えた今回のオファーだが、インディーズ路線をひた走る彼らの心を動かすことは出来なかったようだ。※彼らのアルバムは日本でも発売されている。


2001.05.07号

日本のお次はメキシコだ! 雨ニモマケズ、BON JOVIの白熱ステージに4万人が大興奮!

「雨なんかにオレ達のコンサートをジャマされるな〜!」

4月25日の夜、メキシコ・シティ内el Foro Solの野外ステージ上で、米国出身の人気ロックバンド『ボンジョビ』のボーカリスト、ジョン・ボンジョビが叫んだ。前座を予定していたコレクティブ・ソウル(こちらも米国出身のロックバンド)の演奏は大雨で中断されていた。メキシコでのコンサートは実に7年ぶりの彼ら。降り注ぐ雨の中、全19曲を演奏、この日を待ちわびていたファンを熱狂の渦に包み込んだ。

今年の1月から約3ヶ月間、メキシコで映画『Vampire:Los Muertos』(ジョン・カーペンター監督)の撮影をしていたジョン・ボンジョビは、演奏の最後に、共演したメキシコ人若手男優ディエゴ・ルナに捧げた曲「テキーラ」を披露。主な撮影地となったモレロス州をはじめメキシコ国民に感謝の意を示した。ちなみにジョンの役は吸血鬼ハンター。


2001.05.01号

リッキー・マーティン人気根強し!ベストアルバムがウッパ〜!と一位街道をバク進中。

ラジオ局J-WAVEで頻繁に取り上げられ、いまやわが国での人気もすっかり定着した、プエルト・リコ出身シンガー、リッキー・マーティン。メキシコではよく「マンゴな男」(セクシーで魅力的な人)の代名詞に挙げられている。そんな彼の、近年のヒット曲が満載されたアルバム「La Historia」(邦題:「ヒストリー〜スパニッシュ・ベスト〜」 4月11日発売)が好調な売れ行きを誇っている。シングルもリクエスト・チャートの上位にランクイン。ひと昔前まではメキシコの武道館「アウディトリオ」を埋められなかった彼だが、いまや世界デビューを果し、その勢いは日々加速するばかり。今後のさらなる活躍が期待される。