■社会ニュース■

2001.09.24号

メキシコ警察、地下に巣食う犯罪組織を調査

警察の情報によると、メキシコ市のTepitoという地域の地下通路は40もの犯罪グループが犯罪を起こす場所として使用しているという。そこでは密売、一般通行人への強盗、麻薬取引などが行われているらしい。しかし、警察はまだそれらの証拠をつかんでいないため、そこでの犯罪防止までは至っていない。Tepitoはメキシコ市の中でもかなり治安の悪い地域であり、洋服や電化製品から盗品、密輸品、麻薬、銃などが売られる青空市場が開かれ、通りにはコミューンの住人、売春組織などが混在している。警察は、ここ数ヶ月間、この地域の監視を強化し、警察官などの配置人数を増やすことにしている。(Anuncio、9月19日)

米国テロ多発事件犠牲者のメキシコ人17名、未だ行方不明

メキシコ領事館の発表によると、テロ発生当時、ワールドトレードセンタービル、またはそのビルに隣接した場所で働いていたと思われるメキシコ人17人の行方が依然として不明であることが分かった。領事館は行方不明者の捜索、メキシコ人の身の保障、地域の警察、病院、死体安置所、そのほか在米国メキシコ人会などとの情報交換に全力を注いでいる。しかし、米国に不正に入国し、そのままニューヨークで働いてこの事件に遭遇したメキシコ人も相当数いるのではないか、とも言われている。メキシコ政府は行方不明者の死体が見つかった場合、その家族がニューヨークに行けるようにビサの手続き、航空券の支払いなどを行う、と発表した。また、市民団体「Tepeyac」は、米国で生き残ったものの、失業状態になったメキシコ人や、テロ犠牲者の家族に対して心理的、経済的な支援を始めた。彼らのインターネットサイトによると、30人のメキシコ人が行方不明だという。(Notimex、 9月21日)

メキシコの企業重役の仕事以外の問題、それは肥満などの健康障害

仕事による緊張に加え、メキシコ企業の重役達は、肥満という問題も抱えていることがRoche-Syntexという研究機関の調査によって分かった。調査対象となったのは600企業、16000人の重役クラスの人々。調査報告は以下のとおり。重役の60%は肥満で、男性の27%、女性の51%が標準体重。重役の10%はコレステロール値が高く、6%が糖尿病の疑いがある。また、心筋梗塞の症状もますます増えてきているという。(レフォルマ、9月21日)

アメリカ合衆国支援に対するメキシコの立場について、国民の意見を電話調査

アメリカ合衆国のアフガニスタン(タリバン政権)に対する報復への支援について、9月20日、メキシコ国民の成人611人に対し、電話調査を行った。その結果、アンケートに答えた人の62%がメキシコはアメリカ合衆国の軍事報復には中立的立場でいる方が良い、と考え、17%が積極的にアメリカ合衆国を支援するべき、そして16%が軍事行動は拒否するべき、と考えていることが分かった。また、ビセンテ・フォックス政権の対応については、47%の人が、政府の対応に満足しているが、22%がアメリカ合衆国に拠りすぎ、15%の人が政府の対応は煮え切れない、と不満を持っていることが分かった。(レフォルマ、9月21日)


2001.09.17号

メキシコ国際空港利用者へアンケート実施

メキシコ国際空港利用者に対し、空港で受けられるサービスについてアンケート調査が去る9月7日に実施された。(アンケート回答者は248人の成人)結果は、大半の利用者がその対応に満足している、と答えた。しかし、もし空港が民営化されたらインフラ整備などにより、サービスはより良いものになるだろう、という意見も大半から出された。
空港の乗客への対応は?
良い:69%  素晴らしい:11%  普通:12%  悪い:6%  最悪:2%
(レフォルマ紙 2001年9月11日)

アメリカ合衆国同時多発テロに関連し、メキシコの地方新聞紙上でフォックス大統領へ警告文が掲載される

アメリカ合衆国で起こったテロに関連し、先週水曜日の地方新聞紙上でフェルナンド・バニョスと名乗る男性が、「フォックスはもっと気をつけるべきだ」とフォックス大統領の対ゲリラ政策を批判した。バニョ氏は「ジョージ・ブッシュはサダム・フセインを倒さなかった。ビル・クリントンはオスマル・ビン・ラディンを破滅させなかった。フォックスもゲリラ部隊に対して寛容だ」と述べる。フォックス大統領は昨年12月1日に大統領就任直後にサパティスタへの説得を試みたが、インディヘナ法制定に反対する彼らはこれを拒否、他の2つのゲリラグループもメキシコ市や郊外で小規模なテロ活動を続けている。
バニョ氏は「我々は、我々自身がつくりあげてきたこの市民生活を破壊する無政府主義者、狂信主義者を決して許さない。」とアメリカ合衆国同時テロ多発事件の犠牲者に対し、哀悼の意を示してその警告文を締めくくった。
(レフォルマ紙 2001年9月12日)

世界貿易センタービルのメキシコ人行方不明者数は未だ不明

アメリカ合衆国で起こった同時テロ多発事件で、崩壊したニューヨーク市の世界貿易センタービルで何人のメキシコ人が犠牲になったのか、メキシコ政府は把握できていない。マンハッタンには約1万人ものメキシコ人労働者がおり、また世界貿易センタービルに隣接する地区では約1000人のメキシコ人が、そしてビルには約400人のメキシコ人が社員として働いていたとされる。しかし、この数字も確定されておらず、現在、何人のメキシコ人犠牲者が瓦礫の下にいるか、不明である。
(レフォルマ紙 2001年9月14日)

メキシコ市民の独立記念日の過ごし方について:アンケート結果

メキシコ市民は独立記念日にはメキシコ料理を食べ、グリート(独立宣言の再現)を聞いて独立記念日のお祝いをすることがアンケートの結果判明した。
アンケートの結果は以下のとおり。
グリートを聞く:87%
独立記念日特別のメキシコ料理を食べる:86%
自宅や自家用車にメキシコ国旗を掲げる:69%
(レフォルマ紙 2001年9月15日)