■社会ニュース■


2002.03.24号

メキシコシティ警察、セマナ・サンタ(聖週間)中の警戒強化の準備万全

メキシコ首都政府は、司法省と治安局が協力体制をつくり、住宅街、交通ターミナル、旅行客やメキシコシティにある空港への強盗対策の準備が万全に整った、と発表し、市民へ犯罪予防の協力も呼びかけた。セマナ・サンタの休暇で留守にしている家が多い住宅街や通りで、不審な人物・車を見かけたらすぐに治安局の060番、またはメキシコシティ警察の061番に連絡するように、というのがその呼びかけの内容である。この期間、警察は街のパトロールを強化し、司法省も約4000人を緊急時のために配備する。また、自然保護の指定地域での火事や侵入者への対策も行う。特に、シティへの200万人の人手が予想される聖木曜日(3月28日)、聖金曜日(3月29日)はパトロールの強化を行う。
※ カトリックではイエス・キリストが十字架にはりつけになった3日後に蘇ったことを記念し「復活祭」のお祝いを行う。カトリック行事の中では最も重要とされている。カトリック信者の多い中南米諸国ではこの復活祭のある1週間をセマナ・サンタ(聖週間)とし、学校、会社などが休みになる。復活祭の日はその年によって異なる。El Universal / Ciudad de Mexico / Sabado 23 de marzo de 2002

幼児向け絵本の辞書がディエゴ・リベラ博物館に出展

メキシコ人作家、ベアトリス・エスカランテが執筆した「幼児向け絵本の辞書」が3月23日(日)、ディエゴ・リベラ博物館で展示される。教育学者も、言葉を聴覚と視覚で学ぶことの重要性を指摘している。執筆したベアトリス・エスカランテは、メキシコ人は「正統的スペイン語の発音をしていない」と強調する。「bとvを音する唇の動きは同じです。vidrio(ガラス)のvの発音はbicicleta(自転車)のbと同じ音なんです。」学習の難しさを解決するため、語源について小学校で教えるのは避け、この「絵本の辞書」を言葉を学ぶ幼児のために使うことをエスカランテは提案している。El Universal / Ciudad de Mexico / Sabado 23 de marzo de 2002

パンダのリンリン、帰国延期

東京・上野動物園は18日、子づくりのためメキシコ市のチャプルテペック動物園に貸し出しているパンダの雄リンリン(16歳)の帰国を、当初予定の3月末から4月の中〜下旬に変更すると発表した。  リンリンは昨年1月、チャプルテペック動物園の雌3頭との間で人工授精を試みたが失敗した。上野動物園によると、今回、発情がみられた雌1頭と人工授精を行ったがうまくいかず、今後、発情期を迎える他の2頭に期待をつないでいるという。 (時事通信) [3月18日]


2002.03.18号

3月16日未明、伝説のメキシコ人ボクサー、キッド・アステカが死亡

キッド・アステカことルイス・ヴィジャヌエバ・パラモが3月16日午前4時15分に亡くなった。享年88歳だった。先週の日曜日に腎不全、肝不全、インフルエンザが原因で先週の日曜日にフアレス病院に入院していた。

彼は1932年から1949年の17年間、メキシコ国内のウエルター級チャンピオンとして君臨し、引退後は伝説のボクサーとなっていた。この「フックの王様」は1913年6月21日うまれ。父親に連れられボクサーを始めたのは1927年。1932年にメキシコシティでプロデビューし、同じ年の10月25日にダビ・“チャト”・ベラスコと対戦して国内ウエルター級のタイトルを制覇した。世界チャンピオンにも2度挑戦し、タイトルを獲得した。

1960年に完全に引退したが、28年にも及ぶその長い現役ボクサー期間はギネスブックに記録された。また、メキシコでアイドルとして活躍したボクサーはメキシコでは彼が初めてであった。(El Universal / Ciudad de Mexico / 16 de marzo de 2002)

ローマ教皇がグアダルーペの聖堂でミサの司式

ローマ教皇ヨハネ・パウロ二世が7月29日から31日までメキシコを訪問するが、その間にグアダルーペ聖堂でミサの司式を行うことになった。2回のミサではそれぞれ約4万人の信者の出席が見込まれる。ローマ教皇の訪墨はこれで4回目になる。グアダルーペ聖堂には4万人ほどの信者が収容できる庭があるが、メキシコシティ内の8箇所の司祭館に大きなスクリーンを設置し、カトリック信者がヨハネ・パウロ二世の姿を見られるようにする計画が進んでいる。(El Universal / Ciudad de Mexico / 16 de marzo de 2002)


2002.03.04号

キューバ人、在キューバメキシコ大使館に保護を求めバスで敷地内に押し入る

ハバナにあるメキシコ大使館に約20名のキューバ人がバスでフェンスを突き破り、その構内に保護を求めて駆け込んだ彼らは、木曜日になってもそのまま大使館敷地内に居座っている。
キューバ警察は水曜日の遅くに行われたキューバ人による大使館侵入のすぐ後から、
大使館近くから彼らの監視を行っている。フィデル・カストロはジープに乗って外相のフェリペ・ペレス・ロケを伴って大使館に駆けつけ、事が穏便に対処されるよう努めた。
この事件は政治的色合いは薄く、1980年に125,000人ものキューバ人が、キューバ政府の承諾のもと、マリエル港からボートに乗って亡命していった事件を思い起こさせる。カストロはその日、20分ほどメキシコ大使館内に居り、水曜日の夜遅く、声明も発表せずに大使館を後にした。
政府筋の話によると、「少なくとも20名」のキューバ人がバスい乗り、水曜日の午後10時にフェンスを突き破り大使館に押し入ったという。
そのうち一人はバスがクラッシュしたときに傷を負い、救急車に乗せられたという。その他にも負傷者がいるかどうかは不明。
キューバ政府は、アメリカ合衆国のラジオ局がスポンサーになっているマルチラジオ局が、「メキシコ政府はキューバ市民の亡命を進んで引き受ける」、という情報を流していた、と非難している。
「これはアメリカ合衆国政府が操っている挑発的行為だ」とキューバ政府。
これに対し、「それは単なる噂だ」とメキシコ政府。
メキシコ大使館の周りは警察犬を連れた警察官、野次馬、カストロの支持者達が集まった。
メキシコは、ラテンアメリカ諸国の中で唯一外交関係を保っている国である。AFP [ THURSDAY, FEBRUARY 28, 2002 , Havana]

約7100万人の受験生がウナム(メキシコ国立大学)にサクラチル

昨日行われた大学入試では7900万644人の受験生がUNAMを志望していたが、合格者は800万400人にとどまった。 大学の業務部長を務めるレオポルド・シルバ氏は「今回の試験で合格できなかった受験生には、7月に行われる2次テストを受けるチャンスがあります」また、「UNAM以外のIPN(国立工業専門学校)、UAM(メキシコ自治大学)、国立教育大学(UPN)、また新しくできたメキシコシティ大学など、他の大学を選ぶこともできる。」と語った。 El universal, marzo 3, 2002, Mexico