■ 政治ニュース ■
2002.07.30号 議員たちが新車税廃止を提案 国会議員たちは大きな財源にはなっていないことやメキシコの自動車産業にとっての足かせになっているとして、新車税(ISAN)廃止案を支持しており、連邦政府に対して至急この件を国会の審議にかけるよう要請した。連邦政府が自動車産業部門の市場強化のためISAN廃止と自動車保有税の50パーセントカットを国会に提案すると発表した後、議員たちは具体的な提案内容を2003年の経済パッケージの分析に加えるよう求めた。Notimex (jul 25, 2002) フォックス大統領が議会に電力改革構想を提出 フォックス大統領は議会に対し、オリジナルの電力改革構想を提出する。このなかには電力部門の問題のみが含まれ、9月1日から始まる通常国会の枠組みの中で検討されることになる。これは2000年にフォックス大統領が就任して以来初めての電力部門関連構想の提出となる。アナリストや政府によれば、現在国営事業となっている電力部門では、電力供給網を拡大し近代化するために、今後10年間毎年50億ドル規模の投資が必要になる。フォックス大統領は当初は憲法27条と28条の変更を支持することをほのめかしていたが、7月初頭の段階では憲法の規定法の部分のみの修正を政党間で調整していると語った。Reuters (jul 26, 2002) 2002.07.23号 フォックス大統領、人間開発関連予算を一括交渉すると発表 フォックス大統領は7月22日月曜日、連邦政府が人間開発の目的で割り当てる予算およびプログラムを最適化するため、この分野に関する来年度予算は一括で作成し交渉すると述べた。「2001-2002幼児知識オリンピック」を取り仕切った大統領は、そのために人間開発に直接関係する政府省庁間の協力関係が築かれてきた、とコメントした。Notimex (jul 22, 2002) FBIがシウダー・フアレスでの女性殺害事件の調査に協力を申し出 FBIは、1993年から300人以上の女性が殺害されたシウダー・フアレスの事件について、調査に協力すると申し出た。担当の特別捜査官ハードリック・クロフォード氏はシウダー・フアレスでメキシコの政府関係者と会見し、FBIを含めた二国の特別体制を作ることを勧めた。AP (jul 18, 2002) チアパスでの和平樹立は非常に難しい、とスタベンハーゲン氏 国連先住民人権組織の理事長を務める社会学者のロドルフォ・スタベンハーゲン氏は、メキシコでは暴行や妨害、選択的暴力などのために、また特に土地所有に関する古くからの問題のために、農民の人権は悲惨な状況にあると述べ、先住民が今度の政府もまた前政権と同じく約束を守っていないと考えているため、チアパスにおける和平を達成するのは非常に難しいとコメントした。スタベンハーゲン氏はユダヤ人国際結社ブナイ・ブリスが与える人権擁護賞を受賞した。La Jornada (jul 16, 2002) 2002.07.16号 最高裁判所、フォックス大統領の果糖に関する政令を違憲と判断 最高裁判所の11名の裁判官は全会一致で、果糖を使用する企業への課税を免除するとするフォックス大統領の政令が憲法違反であるとの判決を下した。最高裁の判決は16日より効力を持つ。それにより果糖を用いる全ての企業、とくに清涼飲料水を製造する企業は20パーセントの税の支払いを開始することになる。El Universal, (jul 12, 2002) 米国内のヒスパニック住民は3530万人と専門家 米国内におけるヒスパニック系住民は全人口の13パーセントをしめる3530万人にのぼり、2050年までには全人口の25パーセントを占めるようになるだろうとの予測を、アリゾナ国立大学のルイ・オリバス教授が発表した。Notimex (jul 11, 2002) 「インディヘナ法」の違憲判決を求めるデモ 7月11日、さまざまな社会組織が最高裁判所の前で、「インディヘナの文化と権利に関する法」が意見であると判決を下すように求めた。Notimex (jul 11, 2002) 2002.07.09号 選挙資金流用問題関連1−ペメックスの「幽霊」工場 連邦監査局の調査で、ペメックスは1993年にコアツァコアルコスに建設されることになっていた化学工場のために1億3400万ドルを支払ったが、工場は建設が開始されることすらなかったことが分かった。 選挙資金流用問題関連2−道路・橋梁公団がラバスティーダ候補に援助 連邦監査局の調査によると、メキシコの道路・橋梁公団(Capufe)は2000年度を通じて公的資源をラバスティーダ元大統領候補の選挙資金援助のために流用していたことが分かった。PRIの選挙運動に使われた11万1093リットルのペンキは、6960キロの道路を塗るのに相当する量で、この距離はメキシコシティから米国-カナダ国境までの往復に相当する。現在PRIの議員で、当時公団の代表だったグスタボ・カルバハル・モレーノは、当時の金額で200万11万ペソにあたる1093リットルの緑・白・赤・黒のペンキを生産する作戦を行った。ペンキは公団の6部署に送られたが、使用もされなかったし必要ともされていなかった。CNI en Linea (Jul 8, 2002) 正義を伴う和平のための会合がサンクリストバルで終了 1000人以上の参加者を得てチアパス州サンクリストバル・デ・ラスカサスで開かれていた「正義と尊厳を伴う和平のための全国会合」が7月8日終了し、サンアンドレス合意を保護し、全ての市民闘争をチアパスにおける和平・人権尊重・民主主義建設の方向に向けるという点で合意した。「戦略的方針」と名付けられた文書の中で、参加者は「国歌レベルでの紛争状態の深刻さ」、つまり「チアパスにおける真の和平の緊急性」を社会および世論の中で「目に見えるものにする」必要性を指摘した。そのほか、メキシコ国内に存在する多様性や様々な文化を尊重する倫理観に基づいたあたらしい政治文化を創り出すこと、たとえば自由貿易協定やプエブラ-パナマ協定、新自由主義的グローバリゼーションに対する大陸全体の闘争のプロセスに市民社会の参加を促すことなどについて合意した。La Jornada (jul 8, 2002) メキシコのインディヘナ、プエブラ=パナマ計画に懐疑的 プエブラ=パナマ計画の調整役を務めるフロレンシオ・サラサール・アダメ氏は、メキシコ南部のインディヘナ居住地域において同計画に対する不信感があることを認めた。「インディヘナ共同体の代表者たちの側にプエブラ=パナマ計画に対する不信感があると知ったが、少数民族グループと政府の関係にまつわるものなので当然のことだと思う」と述べた。サラサール・アダメ氏はチアパスのカトリック司教区が組織したプエブラ=パナマ計画をめぐるフォーラムに出席したあと、政府は同計画がチアパスのインディヘナに恩恵を与えるものであるということを十分に説明していなかったと述べた。プエブラ=パナマ計画はインディヘナの権利と文化を尊重するものであり、共同体が計画を受け入れたくないならば、実行されることはない、と言明した。AP (jul 4, 2002) 2002.07.02号 指名手配中のペメックス元社長が米国内で自首 2000年の選挙戦に会社資金の流用を行ったとして指名手配されていたペメックスの元社長が米国内で自首した。 国連とメキシコ、人権機関を設立することで合意 国連の人権上級委員メアリー・ロビンソン氏とカスタニエダ外相は7月1日月曜日、国連の人権機関をメキシコ国内に設立することに合意する文書に調印した。 |
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