■社会ニュース■

2002.10.29号

新しい観光周遊バス3台がメキシコシティにお目見え

10月26日の週末から、ブラジルで製造されたマイクロバス3台が観光用周遊バスとしてメキシコシティ中心部を走ることになった。周遊にかかる時間は約2時間45分。値段は一人100ペソ。周遊するのはオウディトリオ・ナシオナルから出発して現代美術館、コンデサ、プラサ・マドリッド、独立記念塔、ソカロ、トルサ広場、三文化広場、そしてサン・フェルナンド広場。そして最後に革命記念塔からレフォルマへ戻り、レストランが立ち並ぶエリアを通る。出発する時間は決まっており、9時・12時・15時・18時。メキシコ観光局は、今年の末までにこのようなバスを8台に増やし、将来的にはロンドンやマドリッドが行っているように、2階建てバスで観光客が町のスペクタクルを楽しめるようにしたいと語っている。観光バス内では自動翻訳機が5ヶ国語で案内を行う(英語・仏語・独語・伊語・西語)。(El Universal / 26 de octubre de 2002 / Mexico)

病院で起こる乳児誘拐を予防するために

病院で起こる、生まれたばかりの赤ちゃんの誘拐を予防するため、メキシコ州政府は、メキシコ州における病院に予防策の実施を指示した。28日から実際に行われる。予防策の内容は以下の通り。生まれたばかりの赤ちゃんにはすぐにその母親のデータが書かれた証明書が医師によって作成され、それには赤ちゃんの指紋と母親の指紋がデジタル処理によって取り込まれるようにする。(El Universal / 27 de octubre de 2002 / Mexico)


2002.10.22号

写真家、マヌエル・アルバレス・ブラボ氏死去(10月19日)

メキシコ人写真家のマヌエル・アルバレス・ブラボ氏が10月19日、午前6時50分、100歳で亡くなった。死因は高齢による衰弱死だった、と息子のマヌエル・アルバレス・ブラボ・マルティネス氏が語った。現在、氏の遺体は国立美術館に安置されている。1975年にメキシコ芸術賞を受賞している。(El Universal / 19 de octubre de 2002 / Mexico)

ポポカテペテゥル火山から約3000メートルの噴煙が観測される

活火山のポポカテペテゥルから、2800メートルの噴煙が観測された。ただし、現時点では火山近くに住む、住民への危険はないという。噴煙は18日午前7時40分、観測された。(El Universal / 18 de octubre 2002 / Mexico)


2002.10.15号

12人がレバーを食べて食中毒に。原因は現在調査中

メキシコシティーから56キロ離れたマヌエル・ドラド村で、ホームパーティーでレバーを主に肉を食べた住民12人が食中毒になった。現在、12人は病院に運ばれ、安静にしているという。食中毒の原因は、Sagarpa(農業・牧畜・漁業供給組合)が調査中。地域牧畜協会の前会長によると、以前、厚生省が食肉を無作為に選んで行った調査では50%の肉に衛生的に問題があり、この12人の事件以前に20人の食中毒者も出ていたとのこと。しかし、これらの肉がどこの牧畜業者から流れてきたか不明であり、農村部にある牧畜業者を監視する機関がないのが実情である。(El Universal / 14 de octubre 2002 / Mexico)

元サッカー選手、イタロ・エストゥピニャンが飲酒運転。逃走後、逮捕される

元サッカー選手のイタロ・エストゥピニャンが、去る10月13日(日)未明、所有するスポーツカーを飲酒運転をし追突した。逃走したが、結局、警察に捕まり、逮捕となった。イタロ・エストゥピニャンはエクアドルでサッカー選手として活躍し、メキシコではメキシコ州のナウカプランに所属していた。飲酒をした後、車を運転し、信号無視をした上に他の車に追突。パトロール中の警官に見つかると逃走したという。(El Universal / 13 de octubre 2002 / Mexico)


2002.10.08号

フォックス大統領の息子が結婚、花嫁は「幸せです。」とコメント

メキシコ共和国大統領ビセンテ・フォックス氏の息子10月5日、パウリナ・ロドリゲス・ダビラ嬢と結婚し、ロス・ピノスで結婚パーティーが催された。まず、サンティアゴ・ペレス・サンタナ司祭の司式で結婚式が行われ、その後、120人の客を招いたパーティーが行われた。パーティーで出された料理はサーモンのカルパッチョ、モーレ・クリーム、フィレ肉の赤ワイン煮、キイチゴのムース、ホワイト・チョコレート。新婚旅行はタマリンド・ビーチで過ごす予定。(El Universal / 6 de octubre de 2002 / Mexico)

「モーレの生産を祝って一年に一度のお祭り開催

10月5日から伝統的なモーレ祭りがサン・ペドレ・アトクパンで始まった。現在、ここで1年間に収穫されるモーレは19000トンにのぼり、これはメキシコ国内のモーレの収穫量の60%を占め、22のメーカーが契約を結んでいる。この祭りでは花火が打ち上げられ、フォルクローレダンスや音楽の会が開催される。27日まで続く。この地域の住民の90%はモーレを栽培する農民で、彼らの生活はモーレにより支えられており、その生産量が祭りの規模に反映される。(El Universal / 6 de octubre de 2002 / Mexico)


2002.10.01号

「イシドレ」被災者援助のマラソン・イベント実施。模様はテレビ中継で。

大型台風「イシドレ」の犠牲となったユカタン地域の住民たちに援助金、食物や薬、毛布を届けるためのマラソンがミチョアカン州政府主導で実施される。スタートは28日(土)の午後12時、モレリアのプラサ・メルチョール・オカンポから。その模様は29日(日)の夜まで、テレビで生中継される。この中継に参加するのは4つの放送局でカナル・オンセ、カナル・トレセ・デ・ミチョアカン、TVアステカ・ミチョアカン、システマ・ミチョアカノ放送。また、市民は指定の銀行口座に募金をすることでこのイベントに参加することも可能。州政府は、今後もこのようなことが起こった場合は、積極的にこのようなイベントを企画したい、と発表した。(El Universal / 28 de septiembre de 2002 / Morelia, Mexico)

「イシドレ」の傷跡深く―回復に時間かかる

大型台風の「イシドレ」が去って6日が経ったが、ユカタンの106の町村のうち、76の町村はまだ荒廃した状態。ユカタンの州都、メリダの発表によると、60%の電気が供給されておらず、飲み水や食料も不足しており、緊急援助物資が届いていない地方に住む住民(特にマヤ系民族の集落)の要求が届いている。また地方では犠牲者の数もはっきりと分かっていない。被災者達は、援助活動の遅さに不満をもらしている。(El Universal / 28 de septiembre de 2002 / Mexico)

防虫作用大幅アップ!? メキシコ原産「ハバネロ」肥料に(転載記事)

自宅で完全有機農法による米作りを実践している近大付属福岡高校(飯塚市柏の森)の生物教諭の小山英機さん(59)=飯塚市蓮台寺=が、メキシコ原産の世界一辛いとされるトウガラシ「ハバネロ」を使って防虫作用のある肥料作りに挑戦している。市販トウガラシの千倍という辛さに着目した試みで、「虫を寄せ付けない忌避作用があるはず」と効果に期待している。
 代々が農業を営んできた小山さんは、食物連鎖や環境保護を生徒に教える一方で、十年前から農薬や化学肥料に頼らず、自家製有機肥料を使ってきた。ハバネロは、東京の食文化研究家から種子をもらって実験栽培に成功した飯塚市伊川の食品会社「一番食品」から、段ボール二箱分の実(約五キロ)を譲り受けた。
 誤って実汁を肌に付けた家族が「一週間もひりひりした」と言うほどの辛さ。「防虫にも効果があるはず」とひらめいた小山さんは、ニンニクや梅、ドクダミなど約十種類の植物を発酵させて作った液状肥料の原液にハバネロを混ぜることを思い付いた。
 もらったすべてのハバネロを原液に漬けたまま一晩寝かせ、今月二十三日、五百倍に希釈して水田の一部に散布。まずは十月十日ごろの収穫まで様子を見るという。
小山さんは「これまで使った赤トウガラシにも虫の忌避作用があったが、害虫対策には不十分だった。これなら千人力。ハバネロが有機栽培の救世主になるかも」と、結果が待ち遠しい様子。(西日本新聞9月27日)